「今の中学英語、すごく難しいんだって！？」「英単語が書けて発音できる前提で中学英語始まるの？」「小学校のうちに英語ってやっておいた方がいいの？」―筆者自身が英語教育業界に身を置いているため、これらは近年非常によくお受けする質問です。
この記事では、業界知識に加え我が子の中学校３年間の学校生活と受験、通塾＆おうち英語経験をベースに「小学生のうちにしておくべき中学英語対策４選」と小中学生それぞれの「英語教室の選び方」をご紹介します。
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中学英語よくある質問（FAQ）
まず、良く聞かれる質問について、英語業界に身を置く者の一意見として回答させていただきます。
難しくなっています。学習指導要領の改訂に伴い、小学校５～６年生における教科としての英語が必修化されました。英語の学習が２年間前倒しされることにより、中学校１年生の時点で習う単語量は従来に比べ２倍（2200～2500語）に。授業内容がステップアップするのもかなり速いと感じます。
ある意味ではそうです。小学校で習った英単語は、教科書の脇の方に小さい文字で「既習単語」として紹介されているのみです…。授業で説明が入るでしょうが、授業中に覚えさせる時間を与えるということありません。我が子の場合、単語テストもありませんでした。しかし、定期テストで良い結果を残すには、教科書に出ている英単語は全て読んで書けることが前提となってきます。千葉県では、中学一年生の内申点から既に高校受験に関わってくるので、一年生のはじめから好スタートを切りたいですね。
英語に触れる機会があるに越したことはありません。英会話や塾など、どのようなタイプの英語であれ英語に継続的に触れていた経験があるだけで、「苦手」になる可能性は急降下。小学生のうちに英会話教室などで英語に触れていた筆者の周囲や教え子達に関しては、英語が得意な子しかいなかった印象です。ただし、中学英語に即時対応するためには、通う教室次第では＋αの学習が必要になります（詳しくは『英語を習っていれば大丈夫？』をご参照ください）。
おうちでできる中学英語準備
アルファベットを大小完璧に書けるようにする
一度四線にアルファベット大小書かせてみてください。ルールに従ってしっかりと書けていますか？
”d”や”b”が逆になっていませんか？
“g”や”p”が正しい位置に書けていますか？
「小学校５、６年と学校で習っているからこのくらいできるでしょ」と思われるかもしれませんが、小学校では英語のテストがほとんどありません。あってもとても易しい内容です。
ですから、なんとなく覚えていたり、間違って覚えていたり…あるあるです。
中学一年生でアルファベットの復習から開始すると、非常に大変です。
英語が嫌いになる可能性が急上昇…。
必ず迷いなくアルファベットを書けるようにしておくと良いでしょう。
欲を言えば、アルファベットの”音”もセットで覚えておくとリーディングで非常に役立ちます（フォニックス）。中学生になると非常に忙しくなるので、小学生の内に音楽に乗せて覚えてしまうとリーディングにも役立つので楽ですよ！
ポチップ英語を書く時のルールを身につける
実は、以下のルールは英会話スクールで書く練習をあまりしていない子供達も間違いがち。自己紹介など、既習の簡単な内容を英作文することでルールを再確認し、癖を付けておくと良いですね。
- 単語と単語の間はしっかりあけて
- 文の最後にはピリオドや感嘆符を
- 文の始まりは大文字
- 国名や地名、名前のはじめは大文字で
- ” ‘ （アポストロフィ）”を使った省略
- 名詞の前につく “a” や “the”について
- 名詞の単数／複数／不可算 などなど…
簡単なことの様に見えて、身に付く（無意識にできるようになる）にはある程度の練習が必要です。
毎日少しずつ英文を音読する
学校からもらったプリントでも何でも構いません。英語の文をカタカナのルビなしで読む練習をしましょう。
正しい発音が分からない場合は、音声情報のある本を選んで発音を真似しながらチャレンジ。
慣れるまでずっと同じ本で構いません。
音源と同じくらいの速さで、かっこ良く読めるようになったら、次の本に行ってもOK。
嫌にならないように簡単なものから始めましょう。
ポチップ一日根詰めてやるより、毎日１回でもやるのが効果大。
数年後振り返って、大きな力が付いていることに気付き感動しますよ！
英語に触れる機会を設ける
映画を音声は英語、字幕は日本語て見たり、英語の音楽を聴いたりして、英語の音に慣れておくと良いでしょう。例え何を言っているか分からなくても大丈夫。耳を慣らすのが目的です。
- Peppa Pig （イギリスの幼児向けアニメ）
- Super Simple Songs（基本的な文型や単語をリズムに乗せて覚えられる歌）
- Simple English Story（英文の音読に適切な短編ストーリー）
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ポチップ英語を習っていれば大丈夫？
「もういっそのこと英語を習わせたい！」あるいは、既に英語教室に通われている方々からよく投げかけられる質問がこれ。
― 英語を習っていれば大丈夫？
どんな英語教室か確認しよう
小学生が通うの英語教室には大きく分けて、『英会話スクール』と『学習塾』があります。英会話スクールと学習塾の違いは一般的に以下の様になっています。
英会話スクール
- コミュニケーション中心
- 宿題なし～少なめ
- 一般的に授業で取り組む問題はリスニング＆スピーキング中心
学習塾（集団塾）
- 発音や文法ルール、書き取り等学習型
- 宿題多め
- 一般的に授業で取り組む問題はスピーキング以外
ただし、英語に特化した塾はスピーキングまで対応していたり、英会話スクールでも四技能（リスニング、スピーキング、リーディング、ライティング）をバランス良く学習出来たりと様々。全ての教室が上記と同様の特色であると一概には言えません。
お通いの塾（通う予定の塾）がどのようなスタイルなのか今一度確認してみましょう。
高校受験英語を見据えた教室とは？
高校受験を見据えるのであれば、小学生のうちは「楽しい」要素のある４技能をバランス良く学習できるお教室を選ばれることを筆者はおすすめしています。
英語は継続こそ力になります。ガチガチにテスト問題に取り組むことによって、小学生のうちに英語が嫌になっては本末転倒です（それを楽しめる子は別として）。
高校受験直前にお世話になる多くの学習塾では、スピーキング等多くの英会話学校が行うスピーキング（コミュニケーション）の練習は行いません。小学生のうちに英語をツールとして操る楽しさを体感していると中学生から強いことは確かです。
中学生～高校受験間近になると、本格的に受験対策に移行します。中学生は高校受験という目標があるので、ガチガチのテスト対策でも皆頑張っています（涙）
英会話教室から塾にかえるご家庭が多いのもこのタイミングです。
塾への移行に伴い、英語でのコミュニケーションスキルを落としたくない方は、オンライン英語などを駆使して継続してみてくださいね。近年はオンライン英語サービスも大幅に品質が向上しています。
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- リーディング：５０点
- リスニング：２７点
- 文法：１５点
- ライティング（スピーキング）：８点
私たち親世代の高校入試時代よりも、リスニングの配点がとても高くなっていると思います。また、リーディングの英文量はとても多く、英検３級のそれより難易度が高いです。
千葉県の公立高校入試においてスピーキングテストはありませんが、スピーキング能力を試すようなライティングの問題が毎年出題されています。また、高校入試のために多くの生徒が取得する英検ではスピーキング能力が問われます（３級以上）。
このため、４技能のどこかに偏りがある場合は、足りない部分を自宅学習や特別講座等で補填する必要があるでしょう。
中学英語は難化傾向にあります。それに伴い高校受験で求められる英語力もUP！
昔は「中３で英検３級取れたらいいね」と言われてきましたが、今や「中３で３級は必須、できれば英検準２級、あわよくば２級」と変化しつつあります（２０２５年６月より導入された英検２級プラスは、受験においてさすがにまだメジャーになっていない印象です）。
- 専修大松戸高校：英検３級＋１、準２級＋３、２級＋７（２級はうろ覚え💦）
- 流通経済大学柏高校：英検２級で単願推薦内申＋２、一般入試＋２０（英検準２級以下は0）
- 二松学舎柏高校：英検準２級で単願推薦内申＋１（併願推薦、英検３級以下は0）
- 日本体育大学柏高等学校：単願推薦・併願推薦ともに英検３級以上必須（漢検・数検で代替可）
- 中央学院高校：単願推薦・併願推薦ともに英検３級以上で１点加点
流通経済大学柏高校の併願推薦枠は２０２６年度入試よりなんとゼロになりました。
ツナグ家の中学英語実体験
ツナグ家では幼少期～小学生まで、細々とではありますが以下の取り組みをしてきました。
- 英文の音読をほぼ毎日
- 英語に触れる（DVD／音楽／Youtube）
- ネイティブの友人と時間を過ごす（年１回程）
本人も、中学校のリスニング簡単！！」と、得意そう。
私はすっかり安心しきっていました。
しかし中間テスト前にふと目にした英語のノートには、微妙にスペルの違う単語の嵐。
「地名は大文字。文頭は大文字。ちょっと語間離そうか…？」
それから、「音でなんとなく綴ってしまったり、なんとなくで覚えてしまったりは絶対だめ」と英語のルールについて再確認したのを覚えています。
結果、英語は中学３年間得意教科のまま変わりませんでした！
教科担任の先生にもよるのかもしれませんが、我が子の先生は昔で言うスペリングコンテストのようなものは皆無。代わりに、スピーキング、リスニング、ライティングの小テストが定期テスト以外に組み込まれていました。
自分で失敗して学ぶのも良いと思いましたが、千葉県入試に必要な内申点には、中学１年生の成績も含まれています。なるべく良きスタートダッシュをさせてあげたいという親心が勝ってしまいました。
以上の経験を踏まえて、下の子は小学生の内からライティングや英検にもチャレンジしています。
上の子の小学校時代には受験もしなかった英検ですが、今や英語教育業界では「小６までに英検３級！」という雰囲気。確かに、定期テストの勉強と英検が被ることもあるので、小学校時代で取得しておくととても楽です！
まとめ
中学生になったら急に英語難しくなる問題は現実です…。
しかし中１対策に関して言えば、小学生のうちにしておくべきことをしっかり押さえておけば大丈夫。あとは授業で習ったことをしっかりと落とし込むのみです。
英語教室に通うことが必ずしも絶対に正解であるという訳ではありません。
この記事が何かのヒントとなり、各ご家庭それぞれの正解に出会えましたら幸いです。
生活をより便利に、彩り豊かに。
つなぐ流山
流山歴１８年２児ママ
●大手メーカーアプリ開発、HP＆マニュアル制作歴１０年 ●ライティング歴１０年（作成した記事よりTV他メディア取材依頼歴複数あり） ●その間英語関連業務（英語指導、企業内翻訳／通訳、海外取引業務etc.）歴２０年 ●現在HP×４、Instagram／X／Threads／YouTubeアカウント×計１０運用中（顧客情報保護のため非公開）●英語×パソコンで頑張ってきた、料理と子供の追っかけが大好きな流山ママです！
